禅語あれこれ

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季節事に使われる禅語の読み方と意味をご紹介します。
(時期は多少前後することもあり、考え方には違いがあります)

無季1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

無断転載、転用は固く禁止しております
また講演会や講義等、営利目的での引用も固く禁じます。

無季の禅語

一期一会
(いちごいちえ)
一期は一生、一会は唯一の出会い。茶席で同じ人々が会するとしても、今日は一度限りの茶会であるので全身全霊で取り込む気持ちの意味。
喫茶去
(きっさこ)
お茶でもおあがりなさいという意味。
日々是好日
(にちにちこれこうにち)
晴の日も雨の日も楽しい日も辛い日も、全てが人生最良の日であるいう意味。
且坐喫茶
(しゃざきっさ)
まあ坐ってお茶でもおあがりなさいと相手の緊張をほぐす意味。
主人公
(しゅじんこう)
自らの主人公は自らをおいて他にはない、ご主人さまという意。
心外無別法
(しんげにべっぽうなし)
本来の自己以外に何もなく、したがって逆に全てのものは自己の顕現に他ならないと考える。唯識唯心を説いている意味。
直心是道場
(じきしんこれどうじょう)
直心とは自分のありのままの心を指し、これこそが道場であり、いたるところが修行の場所となる意味。
和敬静寂
(わけいせいじゃく)
和にはじまり、敬・清を通じて深まり、寂滅の境地に至って円融するの意味。
無事
(ぶじ)
無造作、平常の意味、何も起こらぬことの意味。
円相
(えんそう)
全ての属性を拒否しながら、なおかつ全ての徳を円満している寂静なる無の境涯を示す意味。
閑古錐
(かんこすい)
長年にわたり使い込んだため先端が丸くなった古い錐のこと。鋭利さをひそめているという意味。
雪月花
(せつげつか)
雪と月と花。四季の移り変わりの中の自然の美の総称の意味。
本来無一物
(ほんらいむいちぶつ)
本来、執すべきものは何もなく空であるという意味。
無尽蔵
(むじんぞう)
文字通り尽きる事がないこと。尽さざる一切のものを蔵していることの意味。
青松寿色多
(せいしょうじゅしょくおおし)
青々とした松はそのままでめでたい色をしているという意味。
松樹千年翠
(しょうじゅせんねんのみどり)
つねに緑を保っている松とは、万古不易の真実の象徴であるという意味。
清坐一味友
(せいざいちみのとも)
小さな茶室に数人の仲間で1つの釜の茶を点じて、ともに味わい心も一つになったすがすがしさの意味。
松無古今色
(まつにここんのいろなし)
松の翠は四季を通じ、今昔なくいつもみずみずしく茂っている意味。
白珪尚可磨
(はっけいなおみがくべし)
完全無欠の貴重な玉でも、さらに磨き続けるべきであるという意味。

1月の禅語

彩鳳舞丹霄
(さいほうたんしょうにまう)
五色の羽毛を持つ一双の鳳凰が朝焼け・夕焼けなどの赤い空を舞っている様子。おめでたいことの意味。
日出乾坤輝
(ひいでてけんこんかがやく)
太陽が昇りその光に照らされて世界が輝くという意味。
寿山青不老
(じゅざんあおくしておいず)
寿山はいつ見ても青々と老いることがないという意味。
福寿海無量
(ふくじゅかいむりょう)
善行と寿命の二つが海の如く無限無量であるというめでたさを意味する。
万歳緑毛亀
(ばんざいりょくもうのかめ)
緑毛の亀は年老いて甲羅に糸のような緑苔を生じ、蓑を着たようになったもの。めでたいしるし。長寿を祝う言葉。
無事是貴人
(ぶじこれきにん)
禅でも茶道でも、何の計らいもなく自然法爾に徹する人を最高の人とするという意味。
慶雲五彩生
(けいうんごさいをしょうず)
慶雲とはめでたい時に現れる瑞兆で五色に彩られている。五彩とは青・黄・赤・白・黒の五色の事。
山呼万歳聲
(やまはよぶばんざいのこえ)
武帝が山に登り天下泰平を祈って歓声をあげると、全山に万歳がこだました。めでたい時に使う。

2月の禅語

春光日々新
(しゅんこうひびあらた)
春の景色は日を追って変化し、毎日毎日が新しいという意味。
春来草自生
(はるきたらばくさおのずからしょうず)
時節因縁に応じて変化するのみで、春が来れば自然と草は萌えだすという意味。
陽春布徳澤
(ようしゅんにとくたくをしく)
温暖な春の時節に天子の恩沢があった。そのめぐみに人々の喜びはいかばかりかという意味。
花知一様春
(はなはしるいちようのはる)
花が咲いて春となり、月が出て明月の秋となる。自らがそこに在ることによって、ことがピタリと決まる。時節をわきまえ、無心のうちにしかも常に主人公である事の意味。
花閑鳥自啼
(はなしずかにとりおのずからなく)
満開の花はひっそりとしている。鳥の鳴き声も却ってその静けさを際だたせるようだ。華やぎの中の静寂。そして調和が取れた世界の意味。
春入千林処々鴬
(はるいりせんりんしょしょにうぐいす)
春の気が林という林に充ち、至るところに鴬が鳴いている意味。
春在一枝中
(はるはいっしのうちにあり)
一枝の芽がふくらみ始めた。もうそれだけで春はあたりに遍満しているようすの意味。
花枝自短長
(かしおのずからじたんちょう)
一面の春に差別はないが、花の枝には自ずから長短がある。平等と差別が調和した世界の意味。

3月の禅語

春色無高下
(しゅんしょくこうげなし)
春の光はわけへだてなくふりそそぎ、何を見ても春の風情に満ちあふれている。平等と差別の混然とした中に心理のあることを表現した意味。
春水満四沢
(しゅんすいしたくにみつ)
春になり雪解けの水がどこの沢にも満ちあふれている。執着がなくなって自然法爾の世界に浸る境涯でもあること。
花開萬国春
(はなひらいてばんこくのはる)
一輪の花が天下に春の訪れを知らせる。一と多との相即する妙用の世界の表現。
清風動脩竹
(せいふうしゅうちくをうごかす)
ありのままの現象も大事であるがそれに執着してはならないという意味。
桃花笑春風
(とうかしゅんぷうをえむ)
桃の花が春風に誘われて咲きほころんだ様子。春の喜びをうたったもの。
桃花千歳春
(とうかせんざいのはる)
桃の花は千年かわらずに春を告げて無心に咲いている。
花鳥風月宿
(かちょうふうげつのやど)
宿とはこの現実の世界の事で、めでたく、風流に満ちた姿を表現したもの。
百花春至
(ひゃっかはるにいたる)
春が来て数え切れないくらいの花が咲き乱れている様子。誰の為でもなくただ無心に咲いているのだという事の反語。

4月の禅語

一華開五葉
(いっかごようにひらく)
一心から五智が開かれるという意味。達磨の禅風が将来五派にわかれて栄えるであろうという予言。
山花開似錦
(さんかひらいてにしきににたり)
真理そのものである法身と肉身とは決して別物ではなく、瞬時に散ってしまう花がそのまま堅固な法身なのである。
柳緑花紅
(やなぎはみどり はなはくれない)
柳は緑の枝を垂れ花はあかく咲きほこっている。はじめは諸現象の違いしか見えない。修行が完成すると後にありのままの姿が見えるが、最初とは違う全く違った世界が見える。
千里春如錦
(せんりのはるにしきのごとく)
見渡す限りの春の景色はまるで錦のように鮮やかである。春爛漫の光景。
桜花無尽蔵
(おうかむじんぞう)
一輪の桜花は短い命であるがそこに永遠の生命を見出す禅人の境涯。
桜花微笑春
(おうかびしょうのはる)
桜花は日本の桜ではなく桜桃の花。それが僅かに咲き始めた早春のめでたい風景。
春眠落日遅
(しゅんみんらくじつおそし)
春の物憂い昼下がり、日の暮れるのもゆったりしている様子。
悠然見南山
(ゆうぜんとしてなんざんをみる)
ゆったりとした気分で南山を見上げる。煩悩妄想の跡形もない、悠悠自適な様子。

5月の禅語

薫風自南来
(くんぷうおのずからみなみよりきたる)
初夏の爽やかな風が南より吹いてくる様子。
白雲自去来
(はくうんおのずからきょらいす)
白雲は時々に生起してやまない妄想や煩悩などの例えで、白雲はその周囲を無心に去来している意味。
白雲起峰頂
(はくうんほうちょうにおこる)
涼やかで静かな室内と、明るく雄大な景色の対比。無作為で、無礙の世界に遊ぶ姿。
江上数峰青
(こうじょうすうほうあおし)
河の彼方には青い峰々が見える。静かな風景。
青山緑水
(せいざんりょくすい)
青い山、緑の水。雄大な自然の情景。
颯々声
(さつさつのこえ)
風のさっと吹くさま、その音。
幽鳥弄真如
(ゆうちょうしんにょをろうす)
山奥の鳥が美しい声で鳴いている。遠く遥かだと思っていたのに正にここにあるという会心の思い。
開径待佳賓
(みちをひらきてかひんをまつ)
賓客を迎える為に細やかな心配りをする事。待ちかねたよき客のために道を整える意味。

6月の禅語

雲収山岳青
(くもおさまりてさんがくあおし)
くもが消え去って青々とした山が見える様子で、自然の清々しい光景。
竹有上下節
(たけにじょうげのふしあり)
竹には上から下まではっきりと節がついていて、差別具体の世界を対比させた言葉。
山是山水是水
(やまこれやまみずこれみず)
山は山として水は水として完結している意味。そのままでその存在を十全に発揮している事。
水上青々翠
(すいじょうせいせいたるみどり)
水上には青々とした草が浮かんでいる。浮草は流れに任せて漂うがどこにあってもその青々とした美しさは変わらない。
白雲流水清
(はくうんりゅうすいきよし)
白雲も流水もともに無心であり、一切の蹤跡を残さない清々しさがある意味。
涼風入草堂
(りょうふうそうどうにいる)
一陣の涼しい風が粗末な草庵に入ってきた様子。
水滴々
(みずてきてき)
一滴の水もやがて大河となり海となる。水の雫も大河も水もかわりない。水が滴る様子。
坐看雲起時
(ざしてはみるくものごとし)
ふらりと流れの尽きるところまで歩き、腰を下ろして無心に雲を眺める様子。自然と一体化した境涯。

7月の禅語

雲悠々水潺々
(くもゆうゆうみずせんせん)
青空に雲が悠然と浮かび、動いているのか止まっているのかわからないが水はさらさらとひと時も休まず流れつづけている様子。
夏雲多奇峰
(かうんきほうあおし)
夏雲は高くそびえたち、まるで奇峰が立ち並んでいる様子。夏の風景の代表的なもの。
青山元不動
(せいざんもとふどう)
青くそびえたつ山はもとから不動である意味。
清流無間断
(せいりゅうかんだんなし)
清らかな流れは絶えることなく流れつづけている。涼しさを誘う言葉。
流水無間断
(りゅうすいかんだんなし)
流れる水は途切れる事がない様子。事物の相続し転変していくさまを流水に託したもの。
白雲抱幽石
(はくうんゆうせきをいだく)
白雲が幽寂な石を包んでいるだけ、という侘び住まいの様子。
曹源一滴水
(そうげんのいってきすい)
曹溪の谷を源としては発した一滴の水が天下を潤したという意味。
竹葉々起清風
(たけようようせいふうをおこす)
竹がさやさやと清風を送っている様子。人の気配を取り去りいっそう端的に竹林の美しさを表現したもの。

8月の禅語

澗水湛如藍
(かんすいたたえてあいのごとし)
水は無色だが満々と湛えた淵では深い藍のような色になる。変化の中に不変の真理が宿っていること。
行雲流水
(こううんりゅうすい)
行く雲、流れる水の如く、悠々と自在に場所を変え、一処不住、無執着、自由に生きる姿をあらわす。
独坐大雄峰
(どくざだいゆうほう)
大雄峰とは百丈山のことで、宇宙乾坤、森羅万象を呑却した闊達自在なあり方。
瀧直下三千丈
(たきちょっかさんぜんじょう)
瀧がまっすぐに落ちる事三千丈。涼しさを強調し語呂を合わせたもので夏の涼しさを呼ぶ一句。
一雨潤千山
(いちうせんざんをうるおす)
わずかに身を濡らすだけの雨も見渡せばあらゆるものをゆったりと潤している様子。
万里無片雲
(ばんりへんうんなし)
見渡す限り雲ひとつなくきれいに晴れ渡った青空を叙したもの。
鉄船水上浮
(てっせんすいじょうにうかぶ)
浮かぶはずのない鉄の舟が水に浮く。ありえないことが起きる事。
心静即身涼
(こころしずかなればすなわちみすずし)
こころが静謐であれば身体も清涼である。心頭を減却した心身一如のところ。

9月の禅語

掬水月在手
(みずをすくえばつきはてにあり)
掬いとった掌のわずかな水の面に月が美しく照り輝いている様子。
昨夜一声雁
(さくやいっせいのかり)
昨夜雁が一声鳴いて空を渡っていった。雁の一声がまるで秋を呼び起こしたようにすっかり秋色が深まっている様子。
西風一陣来
(せいふういちじんきたる)
西の風がひとしきり吹き始めた。やがて雨が降り始めるのだろう。西風は秋風、雨を呼ぶ風と考えられる。
清風拂明月
(せいふうめいげつをはらう)
秋の夜空には明るく輝く月がかかり、地上には涼しく秋風が吹くという情景の意味。
明月清風
(めいげつせいふう)
明月と清風、清らかに落ち着いた境涯。自然を友にした自在なありかた。
寿山万丈高
(じゅざんばんじょうにたかし)
その長寿の事を万丈の山に例えた言葉。
明歴々露堂々
(めいれきれきろどうどう)
明らかにはっきりと顕われていて、隠すところなどすこしもない、という意味。
秋月揚明輝
(しゅうげつめいきをあぐ)
中天の晧々とかがやく名月、まぎれもない輝かしさ。

10月の禅語

清風万里秋
(せいふうばんりのあき)
清風が吹き渡りあたり一面が秋景色のこと。
風光日々新
(ふうこうひびあらた)
大自然の風景は、日々に新たな変化があるという意味。
明月上孤峰
(めいげつこほうにのぼる)
ぽつねんとそびえる峰に明月が上っている。明月皎々として寂寥たる光景の意味。
山高月上遅
(やまたかくしてつきののぼることおそし)
山が高いと月が出るのも遅いが高い山に出た月はすでに皎々とかがやいている事も見落とせないという意味。
一粒万々倍
(いちりゅうまんまんばい)
一粒の茶のたねは、人々の丹精によって増えに増えつづけて今日にいたっているという意味。
紅葉舞秋風
(こうようしゅうふうにまう)
散りそめた紅葉が秋風に舞っている様子で、晩秋の寒々とした光景。
吾心似秋月
(わがこころしゅうげつににたり)
わたしの心は秋の月に似ている。澄み切った悟りの境地を誌の中に託したもの。
不老門前日月遅
(ふろうもんぜんにちげつおそし)
不老は洛陽城を取り巻く門の1つ。時のたつのもゆったりと何とめでたいことだ。

11月の禅語

壺中日月長
(こちゅうにちげつながし)
茶道で狭い室内を時空を越えた仙境とし、思う存分異次元を体験する場所に見立てる。
千秋万歳楽
(せんしゅうばんざいらく)
千年万年の長寿を楽しむこと。人を慶賀する時の言葉。
開門落葉多
(もんをひらけばらくようおおし)
夜が明けて門を開くと一面に葉が落ちていた。からりとすべてを捨て去った境涯である。
吟風一様松
(かぜにぎんずいちようのまつ)
松はみな同じように風に梢を鳴らしている。寒山の居する深山の様子を語ったもの。
室閑茶味清
(しつかんにしてちゃみすがし)
茶室の中は静にさえわたり、いただく一服のお茶の何と清々しいことかという意味。
紅葉山川満
(こうようさんせんにみつ)
もみじが山にも川にも満ちあふれている様子。目一杯の錦秋の風景。
経霜楓葉紅
(しもをへてふうようあかし)
霜を経て楓の葉はいっそう鮮やかに紅葉する。人も苦しい時期を経て大成するという意味。
瑞気満高堂
(ずいきこうどうにみつ)
三茎ほどの霊芝が、庭石を覆うほど紫色に咲いていて、それによってめでたい雰囲気が庭全体に満ちているという意味。

12月の禅語

看々臘月尽
(みよみよろうげつをつくす)
臘月とは十二月のこと。時間はみるみるうちに過ぎ去ってしまい、今年も残りわずかであるという意味。
歳月不待人
(さいげつひとをまたず)
時の流れは人を待ってはくれない。
閑南北東西活路通
(かんなんぼくとうざいかつろにつうず)
閑はぴしゃりと閉めてどこへも通さぬ、東西南北はどこへでも立派な道がつづいているという意味。
冬嶺孤松秀
(とうれいこしょうひいず)
冬の峰の上で、他の草木が枯れてしまったのに松が独り緑を誇っているという意味。
三冬枯木花
(さんとうこぼくのはな)
冬の真っ只中の枯れ木に花が咲くということの意味。三冬とは冬の三ヶ月や三年ともいう。
目出度千秋楽
(めでたくせんしゅうらく)
平穏に一年を終え千秋楽を迎えてまことにおめでたいという一年を締めくくる言葉。
紅炉一点雪
(こうろいってんのゆき)
真っ赤に燃え盛る炉の上に一片の雪が舞い落ち、瞬時に消えるさまをいう意味。
銀碗裡盛雪
(ぎんわんりにゆきをもる)
銀製の白っぽいお碗に真っ白の雪を盛ると、それぞれ別物でありながら一見一つの物に見えるという意味。

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